コロナの影響で3月末から買取業務をお休みしていましたので、
それ以前に買取らせて頂いた品物の倉庫整理などをしておりました。一例をご紹介させていただきます。
さいたま市内からの御依頼でした。アジア地域への海外出張が多かった御先代が収集された、子供の背丈ほどの花瓶など、現代陶芸~手の平に収まる小さな民芸品まで、二階と居間にびっしりと収蔵されており、二回に分けての出張買取となりました。
中国、韓国、アジア諸国の一般的な現代工芸品や民芸品が主でしたが、大きく、重く、豪華な雰囲気があるためか、昭和中頃からバブル時代にかけてお土産に求める方が多かった様です。御遺族から処分に困り御依頼を受ける事が多い事例です。
ただ今回は、数多のアジア陶芸の中に何故か、明治~大正期の輸出向赤絵の九谷が混ざっておりました。赤絵に金彩という外国人好みで華麗な絵付けは、ある意味派手で豪華な工芸品がお好きな御先代の好みにマッチしていたのかもしれません。
100年を超えたアンティークとして、十分価値ある物なので別途査定努力をさせて頂きました。雑多な焼物の中に混然と置かれていましたが、この様に抽出して並べてみると美しく壮観です。